インプロと麻雀と人生と

アラフィフにして駆け出しのインプロバイザーであり競技麻雀愛好家でもある筆者が、それらに対する思いを綴っていきます。麻雀ファンにインプロを、そしてインプロファンには麻雀をもっと知ってほしいと言う思いで書いています。

きっかけは人狼(その1)

本日は自分がインプロと出会い、そしてインプロをやるきっかけについて書いてみたいと思います。

私が初めてインプロというものに出会ったのは、インプロ集団「Platform」さんの舞台人狼「梟月村(きょうげつむら)」を見た事がきっかけでした。

当時人狼にハマっており(いまでも時々プレーしますが、以前と比べると大幅に頻度が減ってしまいました)、当時ちょくちょく顔を出していた人狼会を主催されてる方や、とある特殊系人狼の動画で同村した方が出ていたと言う事もあり見に行く事にしました。

梟月村人狼は実際に舞台袖で処刑が行われ、そのうめき声が生々しく、また大切な人を失った人が嘆き悲しむその姿は見ていて辛いものがありました。

ある意味えげつなさ、残酷さではTLPTを上回っていると過言ではないでしょう。

しかしながらこの時はこの舞台の真の醍醐味である、処刑から夜の襲撃までの間のエピソードのすごさには気づけずじまいでした。そしてもしかしたらそれこそ梟月村で終わっていたのかもしれません。

ですが、その梟月村の時、座席に置いてあった、当時のPlatformの次回公演「その探偵の名」がなぜか無性に気になりました。

なぜ気になったのか、理由はわかりません。ですが、とにかく早く次回公演の日が楽しみで仕方がありませんでした。

ともあれ2ヶ月後の公演が楽しみでしかたありませんでした。

そして、待ちに待った公演の日がやってきて、胸を踊らせながら池袋のシアターグリーンに向かいました。

そこでいままでの観劇では体験しなかった事に出会う事に。

「その探偵の名」は簡単に言うと主人公が殺人事件の犯人を当てるのですが、その犯人は上演ごとに毎回クジ引きで決定します。

この時、容疑者が7人に対しカードが8枚なので、必ず欠けのカードが出てくるのですが(犯人のカードが欠ける事もあります。この場合、被害者は実は自殺していたと言う事になります)、その欠けのカードを作る事を、観客である私が任されたのです。

その時思いました。

「このひと引きで、物語の行方の何パーセントかが決まる!」

そう思っただけですごく興奮してしまいました。

そして「見るだけではない、客も物語に参加するのだ」と思ったものです。

これは台本芝居にはないものですし、何より自分も物語に関われたと言う事が本当に衝撃的でした。

何より台本がないにも関わらず、クオリティの高い物語を作り上げるインプロバイザーの方々を心から尊敬したものです(この気持ちはいまでも変わりません)

とは言えこの当時はまさか自分が舞台に立とうなんて考えてもいませんでした。

しかし、とある事をきっかけに、やるインプロに次第に傾倒していくのでした。

そのきっかけとはまたまた人狼でした。

(続く)